「2022年CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act of 2022)」の下、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は今後、810億ドルの資金を注入する。それに先駆けて、NSFの監査官(inspector general)は、新技術の開発を目的として使用が可能な人気の契約形態について、共通する問題を警告を発した。CHIPS法により、NSF内に「技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Technology, Innovation and Partnership directorate)」が設立され、同総局には、「代替契約権限(Other Transaction Agreement: OTA)」が付与された。OTAは、業界との間でプロトタイプの設計や開発を行う際、伝統的な連邦調達規制(Federal Acquisition Regulation)に基づく調達に比べて柔軟性があることから、国防総省(Department of Defense)を中心に連邦機関内での人気が高まりつつある。NSFで主要な意思決定が近づいていることから、NSF監査官は監査を実施し、「代替契約権限に関連する連邦の監査官報告のファインディングと勧告の要旨(Summary of Federal OIG Findings and Recommendations Related to Other Transaction Agreements)」を発表した。報告書は、国防、厚生(Health and Human Services)、国土安全保障(Homeland Security)などの省庁機関における過去5年間のOTAの使用に関する監査官報告を分析したもので、OTAに内在する潜在的リスクを理解することを目的としている。それによれば、リスクは主に、①当局に完全な情報もしくは文書がない中で資金提供の義務が生じている、②当局は該当する法律もしくは規則を順守していない、③当局はアワード情報の確実な保護、維持、追跡、報告を適切に行っていない、の3点に分類されるという。
FCW “NSF watchdog warns of ‘other transaction’ pitfalls as funding decisions loom” (3/6/23)