商務省EDA、6カ所のテックハブに総額1.69億ドルを投資

商務省(Department of Commerce)の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は7月20日、6つの地域技術イノベーション拠点(テックハブ)に総額1億6,900万ドルを投資する意向を発表した。重要技術において世界をリードする人材や資産保有地域へ投資を行う取り組みの一環で、人工知能(AI)を活用した医薬品を製造するバージニア州拠点に1,600万ドル、量子材料の国内生産を拡大するイリノイ・インディアナ・ウィスコンシン州の拠点に3,000万ドルを投じる。また、次世代原子炉の商業化を進めるアイダホ・ワイオミング州の拠点に3,100万ドル、生物学的発見の生産展開を加速するカンザス・ミズーリ州の拠点にも3,400万ドルを割り当て、さらに、重要鉱物の加工能力向上を図るミズーリ州拠点に3,800万ドル、持続可能な森林由来技術の供給網(サプライチェーン)を強化するメイン州拠点に2,000万ドルを投じる計画である。EDAはこれら戦略的投資を通じて医薬品や重要鉱物、原子力分野の先端製造プロセス発展を推進していく。 EDA “U.S. Department of Commerce Intends to Invest $169 Million in Tech Hubs Funding to Enhance Economic Competitiveness and National Security” (07/20/26) https://www.eda.gov/news/article/2026/07/20/us-department-commerce-intends-invest-169-million-tech-hubs-funding-enhance

エネルギー省と労働省が覚書 鉱業分野への先端技術導入を加速

エネルギー省(Department of Energy)は7月21日、鉱業分野への人工知能(AI)や自動化、高度センサーなどの先端技術導入加速に向けた枠組み構築について、労働省(Department of Labor)と覚書(MOU)を交わしたと発表した。エネルギー技術や資源回収に関する専門知識や鉱山安全管理など両省の強みを活用する5年間の合意で、エネルギー省の炭化水素・地熱エネルギー局(Hydrocarbons and Geothermal Energy Office: HGEO)や重要鉱物・エネルギー革新局(Office of Critical Minerals and Energy Innovation: CMEI)、また、国立エネルギー技術研究所石炭卓越センター(National Energy Technology Laboratory Coal Center of Excellence)などの専門チームと労働省の鉱山安全保健管理局(Mine Safety and Health Administration: MSHA)が協働し、技術開発を進める。主に技術実証や危険検知技術応用による事故低減につなげるとし、人材育成や過去の鉱業データのデジタル化などに取り組み、重要鉱物の国内生産確保や生産性向上に向け密接に連携していくという。 DOE “DOE and DOL Partner to Advance Mining Innovation and Safety” (07/21/26) https://www.energy.gov/articles/doe-and-dol-partner-advance-mining-innovation-and-safety

下院中国特別委員会、中国製メモリー半導体の購入禁止維持を商務長官に要請

中国に関する下院特別委員会(House Select Committee on China)は7月16日、中国企業からのメモリー半導体購入を許可しないよう求める書簡を、超党派議員らが共同で、ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)へ送付したと発表した。人工知能(AI)の需要急増に伴うメモリー半導体の世界的な不足を受け、アップル社(Apple)などのIT大手が中国の長江存儲科技社(Yangtze Memory Technologies: YMTC)や長鑫存儲技術社(ChangXin Memory Technologies: CXMT)などから調達を模索しており、深刻な安保上リスクを懸念する内容となっている。超党派議員らは、中国製メモリーへの依存が中国軍の技術開発を直接助成する形となり、国内供給網を危険にさらすとも指摘しており、中国企業の取引制限対象リスト追加検討や、米企業との取引禁止措置を提言した。さらに日本や韓国、欧州連合(EU)などの同盟国と連携した共同規制の実施なども提示し、厳格な輸出管理の維持と強化を求めている。 Nature “NSF plans cuts to core science programmes to fund White House initiative” (07/10/26) https://chinaselectcommittee.house.gov/media/letters/moolenaar-whitesides-to-secretary-lutnick-hold-firm-on-chinese-memory-chips-ban

中国主導「世界AI協力機構」が発足 29カ国が参加

ロイター通信(Reuters)は7月17日、中国を含む29カ国が人工知能(AI)分野における国際協力 と国際的なガバナンス推進を目的とした政府間機関「世界AI協力機構(World AI Cooperation Organization)」の設立協定に署名したと報じた。署名式は同地で開催される年次の世界AI会議(World Artificial Intelligence Conference)の前日に行われた。創設メンバーにはロシア、ベラルーシ、セルビア、キューバ、ブラジル、ベネズエラに加え、アフリカ10カ国、アジア12カ国が含まれ、本部は上海に設置される予定となっている。中国は昨年の同会議で本機構の設立を提案していたが、これまで正式に参加を表明した国はなかった。 Reuters “Twenty-nine countries sign agreement to establish global AI cooperation body” (07/17/26) https://www.reuters.com/world/china/twenty-nine-countries-sign-agreement-establish-global-ai-cooperation-body-2026-07-16/

連邦地裁、新規則に基づく連邦補助金の遡及的取り消しを違法と判断

ポリティコ誌(Politico)は7月17日、連邦地方裁判所が、行政管理予算局(Office of Management Budget: OMB)に対し、事後に設定された新規則や方針を理由に、交付済みの連邦助成を取り消すことはできないとの判決を下したと報じた。オバマ前大統領が指名したインディラ・タルワニ判事(Indira Talwani)が、20州と3知事、またコロンビア特別区による訴訟の棄却を求めたトランプ政権の請求を退けたものである。同判決で、交付決定後に特定機関の優先事項に基づいて助成を終了させることは連邦法で認められていないと結論付けられたことから、記事は、政治任用者へ助成承認や取消権限を与える新たな規制導入を進め、数百万ドル規模の給付済み助成の取り消しを図ってきた政権にとっては大きな打撃となると伝えている。 Politico “Judge rules OMB can’t retroactively nix grants based on new rules” (07/17/26) https://www.politico.com/live-updates/2026/07/17/congress/judge-knocks-omb-grant-termination-01003836

AI兵器配備加速で、自律型兵器規制を巡る議論活発化

ワシントン・ポスト紙(The Washington Post)は7月20日、トランプ政権が国防総省(Department of Defense)に対し人工知能(AI)を活用した自律型兵器の配備加速を命じ、目標識別から攻撃決定までを自律的に行う兵器導入を巡る議論が再燃していると報じた。シリコンバレーのファウンデーション社(Foundation)などが自動で迫撃砲を装填するヒト型ロボット等の開発を進める一方、ローマ教皇レオ14世(Pope Leo XIV)や国連、人権団体や研究者らは「倫理的に許容できない」と反発を強めている。また、先端AI企業のアンスロピック社(Anthropic)がモデルの信頼性不足を理由に完全自律型兵器への技術提供を拒否して政権と対立する中、連邦議会でも自律型兵器の利用促進とガードレール設定を巡る防衛法案の審議が行われている。一方、政府は中国やロシアに対抗するためと主張して、AI導入を迅速に進める方針を堅持しており、オープンAI社(OpenAI)などが人間による適切な承認を前提とした防衛連携を継続しているものの、業界内では意見が割れているとも伝えた。 The Washington Post “Armed robots are on the horizon, as Silicon Valley pitches new military tech” (07/20/26) https://www.washingtonpost.com/technology/2026/07/20/how-armed-robots-could-become-military-weapon-choice/

ロッキード・マーティン社、ドローン群を一括無効化する新高出力マイクロ波兵器を開発 

ディフェンス・ニュース(Defense News)は7月21日、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin Corporation)がドローン群を低コストで無効化する地上発射型高出力マイクロ波(High Power Microwave: HPM)対無人航空機システム「モーフィアス・Xローター(Morfius X-Rotor)」を発表したと報じた。1回の飛行で50機以上のドローンを無効化できるほか、独自のセンサーや射撃統制レーダーに依存せず、あらゆる指揮統制システムと連携して運用することが可能で、回収・再利用も可能という。特に軽量かつ再利用可能なHPM構造により、高い撃墜率と低コストを両立させたとし、前線への早期配備に向けて、試作機とHPMペイロード製造を加速する。イラン製ミサイルやドローン攻撃対抗に向けた迎撃ミサイル備蓄確保が急務となっており、安価な対抗策への転換が求められていた。アリゾナ州などでのテスト飛行を経て、今後も試験が予定されており、同社は廉価版パトリオット迎撃ミサイルも併せて提案している。 Defense News “Lockheed Martin’s Morfius X-Rotor built to fry 50 enemy drones in one flight” (07/21/26) https://www.defensenews.com/industry/techwatch/2026/07/20/lockheed-martins-morfius-x-rotor-built-to-fry-50-enemy-drones-in-one-flight/

AIデータセンター急増で電力供給不足深刻化 バンカメ報告

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は7月17日、人工知能(AI)データセンターの急速な需要増加により、国内電力の需要不足が今後5年間で100ギガワット(GW)以上に達する見通しとするバンク・オブ・アメリカ社(Bank of America: BofA)の分析結果について報じた。2026年から2030年にかけての全米電力需要は年平均4.1%増で拡大する見通しで、データセンターのみでも約125GWの負荷を追加すると試算している。一方で、電力会社による供給能力の追加計画は、現規制下で約93GWにとどまる見込みで、大型ガスタービンの製造ラインが2030年までフル稼働する中、開発事業者は自前のガスエンジン発電設備や蓄電池の導入を加速させるなどして既に7.5GW超の自家発電付きデータセンター建設を着工した。電力会社側も既存石炭火力発電所の廃止延期や、電力網増強で信頼性維持を図る構えで、同銀行アナリストは、市場の制約要因が需要そのものではなく、供給能力に移行しつつあると指摘している。 Utility Dive “AI data center growth could force US utilities to rethink generation plans, BofA says” (07/17/26) https://www.utilitydive.com/news/ai-data-center-growth-utilities-generation-plans/825541/

国防総省、サイバー見習いプログラムの募集を終了 応募殺到で

NEXTGOV/FCWは7月16日、国防総省(Department of Defense)が新設した「サイバー登録見習いプログラム(Cyber Registered Apprenticeship Program)」の求人応募数が1万5,000件を超えたため、予定を繰り上げて募集を終了したと報じた。実務重視の採用により国防運用の欠員を補うことを目的とした、最高情報責任者室(Office of the Chief Information Officer)が管轄する12カ月間の育成プログラムで、7月6日に応募を開始し、期日を7月17日としていたが、応募が殺到したため、7月13日に締め切りを前倒しした。18歳以上の米国市民を対象とし、サイバー防衛アナリストなどの職員を育成する内容で、応募開始前に7万件以上の問い合わせが既にあったという。また今回のサイバー職種への国民の強い関心について、政府による実践的な人材育成の必要性を実証したと説明しており、防衛におけるデジタル領域の重要性も改めて強調した。同省はさらに、USAJobs.govを通じて、今後数週間以内にも新たなポジションを追加公募する方針を示している。 NEXTGOV/FCW “Pentagon closes cyber apprenticeship applications early after receiving over 15,000” (07/16/26) https://www.nextgov.com/people/2026/07/pentagon-closes-cyber-apprenticeship-applications-early-after-receiving-over-15000/414835/?oref=ng-homepage-river

IARPA、情報機関向け調達基盤を開設

NEXTGOV/FCWは7月17日、国家情報長官室(Office of the Director of National Intelligence: ODNI)の研究開発部門である情報高等研究計画活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)が、民間企業の革新的な技術や製品を迅速に商用化するための新プラットフォーム「IARPAソリューション・マーケットプレイス(IARPA Solutions Marketplace)」を開設したと報じた。関係機関に対し企業が短時間の動画ピッチを通じて製品を紹介する仕組みで、各省庁は一から手続きを始めることなく即時契約が可能なソリューションを閲覧することができる。調達手続きの簡素化を目的としたもので、運営を担う応用研究所(Applied Research Institute: ARI)を通じて8月1日から受付を開始する。同省は民間イノベーションを活用する新経路の重要性を強調しており、ARIにとっても情報機関への調達モデル提供は初の試みで、先行モデル「トレードウィンズ(Tradewinds)」導入により500社以上が新規参入した成果を踏まえ、将来的には一元的な調達基盤の構築を目指すという。 NEXTGOV/FCW “IARPA launches new acquisition marketplace” (07/17/26) https://www.nextgov.com/acquisition/2026/07/iarpa-launches-new-acquisition-marketplace/414863/?oref=ng-homepage-river