米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は3月21日、独立系科学諮問グループのJASONによる最新報告「研究事業活動の保護(Safeguarding the Research Enterprise)」を発表した。JASONは、2019年に「基礎研究の安全保障(Fundamental Research Security)」と題する報告書を発表しており、NSFはこの発表を基盤とし、また、「2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)」で規定された立法上の要件などを満たす形で、今回の新たな調査報告をJASONに委託した。「研究事業活動の保護」報告には、8件のファインディングと6件の勧告が提示されている。ファインディングは、国際協力の価値を強調しつつ、リスクの範囲と、慎重を要する研究とそうでない研究の間に差異を付けることの必要性について認識を示している。また、勧告においては、研究者に真のリスクについて実質的な情報を提供するなどして、科学コミュニティ内に研究の安全保障を認識する文化を育成することの重要性を強調している。NSFは現在、ファインディングを分析中で、国家安全保障上の懸念を対象とした新たな政策レビュー・プロセスの策定と導入に取り組む中、今回提示された勧告の実践について検討する。