Category:その他
海軍の次世代駆逐艦、更なるミサイルとエネルギー兵器を搭載へ
米海軍(U.S. Navy)は、指向性エネルギー兵器やミサイルを搭載・発射する能力を持つ次世代駆逐艦「DDG(X)」の計画を進めている。議会調査局(Congressional Research Service)の最近の報告によれば、海軍はDDG(X)の製造を目的として2026年度予算で1億3,350万ドルの研究開発費を要請しており、2030年代初頭の調達を希望している。DDG(X)の設計は従来の提案よりも大型化しており、前述の報告によれば、現在は排水量1万4,500トンの船体で、2024年度に海軍が発表した造船計画の中で示された設計よりも1,000トン増加している。国防総省(Department of Defense)は、艦隊の現代化と費用削減を図るため、自律型船舶を推進しており、海軍は最近、小型無人水上艦をバルト海での大規模な演習に組み込んだ。 Defense News “Next-generation destroyers to pack more missiles, energy weapons” (07/18/25) https://www.defensenews.com/naval/2025/07/17/next-generation-destroyers-to-pack-more-missiles-energy-weapons/
連邦下院議会、2026年度国防歳出法案として8,320億ドルを承認
連邦下院議会は7月18日、2026年度の国防歳出法案(8,320億ドル)を承認した。民主党は、予算の詳細が提示されていないことや社会的問題を巡って強い反発を示したが、共和党はそれを押し切り、221対209の票差で可決した。国家安全保障予算を巡る議論は上院へ移るが、上院はまだ歳出計画の内訳を明らかにしていない。下院の国防歳出法案には、別件の調整措置によって議会が承認した特別資金が含まれ、現行年度の軍事支出と比較するとやや減少しており、民主党及びおよび一部の共和党議員は不満を述べている。国防歳出法案には、軍員の給与の3.8%増、極超音速兵器プログラムに26億ドル、トランプ大統領のゴールデン・ドーム(Golden Dome)計画への支援としてミサイル防衛プログラムに130億ドルなどの他、海軍による造船事業に370億ドルが含まれている。 Defense News “House advances $832 billion military budget plan for next fiscal year” (07/18/25) https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2025/07/18/house-advances-832-billion-military-budget-plan-for-next-fiscal-year/
上院小委員会、NSFグラント復活に希望をもたらす
上院歳出委員会(Senate Committee on Appropriations)の商務・司法・科学小委員会(Commerce, Justice, and Science (CJS) subcommittee)は7月17日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)及び複数の連邦機関を対象とした歳出法案を承認し、その中で、共和党のリーダーは、「打ち切りになったNSFのグラントの大半を復活させる」という修正案導入を試みたタミー・ボールドウィン議員(Tammy Baldwin、ウィスコンシン州選出民主党)と共に同修正案に再度取り組むことで合意した。ボールドウィン議員による修正案は「NSFに、財務的な誤りや不正研究によって中止になったもの以外のグラントを復活させることを義務付ける」という内容で、小委員会で14対15の党派ラインで否決された。しかし、CJS小委員会のジェリー・モラン委員長(Jerry Moran、カンザス州選出共和党)は、ボールドウィン議員に対して、同議員の修正案を改良する時間を捻出できなかったことを詫び、現行の修正案は容認できないものの、「満足できる形にすべく、共に取り組むことを約束する」と述べた。上院歳出委員会のスーザン・コリンズ委員長(Susan Collins、メイン州選出共和党)も同様の約束をボールドウィン議員に提示した。今後の行方は不透明であるものの、プロジェクト打ち切りのニュースに動揺しているNSF資金受給科学者にとっては貴重な朗報ととらえられている。 Science “Senate panel raises hopes that NSF will restore killed grants” (07/17/25) https://www.science.org/content/article/senate-panel-raises-hopes-nsf-will-restore-killed-grants
ダフィー運輸長官、陸上輸送法の再承認プロセスを開始
ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は7月17日、連邦議会が陸上輸送法の再承認審議を今秋後半にも開始するのに先がけ、議会メンバーやインフラ関係者と共に、本プロセスの優先事項に関する協力の育成を目的とした会議を開催した。ダフィー長官は講演の中で、トランプ大統領による「米国は再び構築する(America is Building Again)」議題について概説し、①輸送安全の強化、②輸送プロジェクト実施の加速、③輸送インフラへの投資を通じた経済成長の促進や機会の向上、④州やその他の主要関係機関とのパートナーシップ強化、について説明した。長官はまた、テキサス州がインフラプロジェクトをより迅速に実施できるよう支援するため、同州運輸省との間で覚書に署名した。 Department of Transportation “U.S. Transportation Secretary Sean P. Duffy Kicks Off Surface Transportation Reauthorization to Get America Building Again” (07/17/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/us-transportation-secretary-sean-p-duffy-kicks-surface-transportation-reauthorization
内務省、放置された石油・天然ガス井の閉鎖を迅速化
内務省(Department of Energy)は、放置された石油・天然ガス井の浄化を狙いとした連邦プログラムを適用する州政府向けのガイドラインを更新した。今回更新されたのは、「放置井に関する州マッチンググラント・プログラム(Orphaned Wells State Matching Grant Program)」(7億8,000万ドル)と、「放置井に関する州公式グラント・プログラム(Orphaned Wells State Formula Grant Program)」(19億3,000万ドル)の2つの連邦プログラムのガイドラインで、①州に義務付けられた閉鎖前後のメタンガス測定の廃止、②放置された井の特定と閉鎖に関する州の裁量を確認、③アワード付与後の内務省による不要な環境審査と承認プロセスの廃止、が含まれる。 Department of the Interior “Interior Department Revises Guidelines to Speed Up Plugging of Orphaned Oil and Gas Wells” (07/19/25) https://www.doi.gov/pressreleases/interior-department-revises-guidelines-speed-plugging-orphaned-oil-and-gas-wells
税額控除が炭素捕獲の導入を促進 EIA年間エネルギー見通し
エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した「2025年年間エネルギー見通し(Annual Energy Outlook 2025: AEO2025)」によれば、発電所及び産業施設における二酸化炭素の捕獲は、2030年代を通じて増加する見込みである。その主な要因は、税額控除の価値の上昇である。多くの事例において、排出の捕獲は、2030年代後半にエネルギー排出の1.5~3.5%のピークとなる。AEO2025作成にあたっては、2024年12月時点での法規が考慮されているため、2022年インフレ抑制法(Inflation Reduction Act: IRA)の下で実施される税額控除の価値が含まれる一方、ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(One Big Beautiful Bill Act)における変更は加味されていない(このため、この予測通りとならない可能性が高い)。IRAの下、開発事業者は2032年末までに建設開始されたプロジェクトについて税額控除(通称「45Q」)を申告でき、運用後最大12年に亘って申告できる。この12年の期間は2030年代後半~2040年代半ばに終了となることから、二酸化炭素の捕獲は2050年までを通じて減少すると予測される。 Energy Information Administration “Tax credits drive carbon capture deployment in our Annual Energy Outlook” (07/18/25) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=65764
トランプ政権、政治的な政策高官向けに「スケジュールG」を新設
トランプ大統領は7月17日、政策関連の役割に従事し、キャリア公務員ではない連邦職員の新たな分類として「スケジュールG(Schedule G)」を確立する大統領令に署名した。大統領府の発表によれば、スケジュールGは、「政権の政策を実践する推進力を高め、現行の連邦人事採用分類における溝を埋める」ものであるという。大統領府は、「現行の人事分類では、政策立案や政策推進の役割に従事する非キャリア職員(政権任命職員)の任命が不可能である」としている。しかし、研究者や学術関係者は、新たなスケジュールGは既存のスケジュールC(機密職もしくは政策判断職の政治的任命)と重複していると分析しており、その有用性に疑問を呈している。ある専門家は、「大統領は既にスケジュールCを通じて数多くの任命をすることが可能である。本件は、スケジュールCの一般的な給与よりも高い給与で政府のより上級レベルの任命を行うための方策かもしれない」と述べる。大統領府の発表によれば、スケジュールCは、「機密もしくは政策判断の役割」を、スケジュールGは「政策立案もしくは政策推進の役割」を担い、いずれも通常は政権の交代に伴い、変更の対象となる。 FEDSCOOP “Trump White House launches ‘Schedule G’ for political policy officials” (07/17/25) Trump White House launches ‘Schedule G’ for political policy officials
トランプ大統領、EPAの化学剤製造事業者向け規制を軽減
トランプ大統領は7月17日、国家安全保障関連の重要部門に影響するバイデン前政権による厳しい規制に2年間の規制軽減を提供する4件の布告(proclamation)に署名した。布告の対象は、石炭発電所、タコナイト鉄鉱石処理施設、半導体や先端製造、国家防衛システム等に関連する化学剤製造事業者で、重要産業内にあるこれらの施設は、順守要件(その一部は達成不可能な場合もある)を満たすための大幅な費用を負担することなく、国家安全保障を支援するための事業を滞りなく継続できるよう規制免除措置を付与する。トランプ大統領は、過度に制限的な環境規制は、米国エネルギーの信頼性、経済的活力、国家安全保障を損なうと考えている。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Grants Regulatory Relief from Burdensome EPA Restrictions to Promote American Security” (07/17/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/07/fact-sheet-president-donald-j-trump-grants-regulatory-relief-from-burdensome-epa-restrictions-to-promote-american-security/
エネルギー省、先進原子力燃料供給の構築と海外依存の終結を目指す
エネルギー省(Department of Energy)は7月16日、国内の原子力燃料供給チェーンの強化を目的とした新たなパイロット・プログラムを立ち上げ、公募(Request for Application)を開始した。原子力燃料生産ラインを構築・運営する能力を持つ適格の米企業を募集している。このプログラムは、原子力燃料としての濃縮ウラン及び重要マテリアルにおける海外依存をなくすと共に、米国原子力活性化に向けた民間投資に門戸を開くものとなる。米国には現在、予想される原子力燃料の需要に対応する国内資源が十分になく、本公募を通じて米国内に原子力燃料生産基盤を構築することを目指す。なお、エネルギー省は2025年6月に、国立研究所以外の拠点において先端原子炉設計の試験を迅速に行うことを目的として、原子炉パイロット・プログラムを開始している。同プログラムからは、今夏後半には少なくとも3件の先進原子炉設計が選出される見込みである。 Department of Energy “Energy Department Announces Pilot Program to Build Advanced U.S. Nuclear Fuel Lines and End Foreign Dependence” (07/16/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-pilot-program-build-advanced-us-nuclear-fuel-lines-and-end
SEIA、循環経済の達成を目指し、初となるロードマップを発表
太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は7月17日、米国のソーラー及び貯蔵業界全体で循環経済手法を実践するための新たなロードマップを発表した。発表された「ソーラー及び貯蔵業界における循環経済実践のためのビジョン(A Vision for Implementing the Circular Economy in the Solar and Storage Industry)」は、業界が無駄を削減し、サプライチェーンを強化し、クリーンエネルギー製品の寿命を延長し、雇用創出と経済成長を促進する方法について詳述している。ロードマップには、業界が関係機関や連邦・州・地方自治体とのパートナーシップを通じて取り組む行動計画として、①ソーラー及び貯蔵設備のリサイクル、廃棄、再使用に関する全国基準の策定、②回収された原材料の需要を創出するため、製造事業者に支援と技術援助を提供、③循環経済を実践する上での障害の解決策を提供するため、既存及び新規の研究開発活動への支援、などが挙げられている。 SEIA “As Solar and Storage Dominate New Grid Additions, Industry Releases First-of-its-Kind Roadmap for Achieving a Circular Economy” (07/17/25) As Solar and Storage Dominate New Grid Additions, Industry Releases First-of-its-Kind Roadmap for Achieving a Circular Economy