科学技術政策シンクタンクの情報技術・イノベーション財団(Information Technology and Innovation Foundation:ITIF)は6月12日、知的財産(IP)権の弱体化を正当化しようとする批評家による主な主張9件を分析・反証した報告書「主導権の喪失:米国がロバストなIP権における世界的チャンピオンであることを再主張すべき理由(Losing the Lead: Why the United States Must Reassert Itself as a Global Champion for Robust IP Rights)」を発表した。ITIFは、IP権反対派が主張する、①情報は無料であるべき、②IPは中小企業を支援しない、③IPは消費者にとって有害、④IPは米国経済にとって有益でない、⑤IP監督の緩和は米国経済を支援、⑥IPは発展途上国にとって有害、⑦IPは発展途上国による技術獲得を困難にする、⑧IPは発展途上国におけるイノベーションを制限、⑨貿易協定においてIPを要件とすることは誤り、という9件を分析し、IP保護がなければイノベーターの収入が低下して、新たな研究・製品開発・コンテンツ作成への起業家からの投資が減少することや、IPの代替として提案されている利益供与や報償制度では米国のIP集約型産業及びその従業員を維持できないことなどを詳述している。また、政策決定者に対しては、米国は国際的なIP免除提案に反対し、国内ではIP権の向上に取り組むべきと提案している。