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NIHやCDCなど世界の17の政府機関や団体が公共医療研究の情報共有に合意

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)や疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)など米国の5つの連邦医療研究機関は、オーストラリアやカナダ、フランスなどの政府機関、世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)などの団体との間で、公共医療に関する研究結果をよりタイムリーかつ効果的な方法で共有することに合意した。近年、公共医療研究に資金提供を行う機関や団体の間では、情報共有に関する障害があることが指摘されてきており、今回の合意はこれへの対応を目的としている。ただし情報共有を支えるためのインフラや文化の構築、インセンティブの提供、ツールの提供などについて多くの課題が残っている。 Federal Computer Week “NIH, CDC sign global pact on data sharing” (1/11/11)

フェルミ研究所、テバトロンを9月に運用終了へ

フェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory、通称:フェルミ研究所)は、現行の運用資金が9月で終了する粒子加速器テバトロン(Tevatron)を今後さらに数年間運用するため、1億ドルの追加連邦資金を模索していたが、エネルギー省(Department of Energy)が1月10日にこの要請を却下したことにより、テバトロンの運用は9月で終了することが決まった。欧州でさらに強力な大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider)が建設されたことにより、テバトロンの閉鎖は以前から予想されていたものであった。 UPI.com “Fermilab to close Tevatron in September” (1/11/11)

FDAによる医薬品承認件数は2010年減少

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)がウェブサイト上で発表している医薬品承認件数月間報告によれば、FDAが2010年中に承認した新医薬品は21件で、2009年の25件、2008年の24件と比べて減少していることが分かった(最終的な数値は2011年1月に公式発表)。2010年におけるFDA承認の主要ニュースとしては、アムジェン社(Amgen Inc.)による閉経後の女性の骨粗しょう症治療薬「Prolia」など主要な生物製剤が複数承認されたこと、その一方でアストラゼネカ社(AstraZeneca PLC)が申請していた抗凝血剤「Brilinta」についてさらなる情報提供が求められるなど、大型医薬品の承認が先送りされたことなどが挙げられる。 The Wall Street Journal “Drug Approvals Slipped in 2010” (12/31/10)

マサチューセッツ州、炭素排出削減目標を設定

マサチューセッツ州は12月29日、州内の住宅、車、企業から排出される温室効果ガスを向こう10年間で1990年比で25%削減する計画を発表した。この目標値はカリフォルニアやニューメキシコなど地球温暖化に強い対策姿勢を示しているその他の州に匹敵する。ただし、義務付けられた目標値達成のために業界ごとに規制を設定したカリフォルニア州と異なり、マサチューセッツ州の取り組みは、再生可能エネルギーの利用義務付けやビル建設のためのエネルギー効率基準、複数の州政府間の合意に基づいて実施されている地域的温室効果ガス・イニシアチブ(Regional Greenhouse Gas Initiative)など既存のプログラムに大きく依存していることが特徴である。 The New York Times “Massachusetts Sets Targets to Slash Carbon Emissions” (12/29/10)

IBM、NATO司令部にクラウドコンピューティング・システムを構築へ

IBM社は北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization:NATO)向けにクラウドコンピューティング・システムを構築する。IBM社はバージニア州ノーフォークにある軍事指令内で「プライベート・クラウド・モデル(顧客は独自のセキュリティシステム内でサーバーに情報を入力できる)」を利用してNATOのデータを管理することになる。このシステムにより、司令部がレーダーシステムやカメラ、赤外線画像など従来は別々であった情報源から情報を収集することが可能になる。IBM社が構築する同システムは、ノーフォークの軍事司令部でまず利用され、その後その他の部門に拡大される可能性があるという。 The Bloomberg Businessweek “IBM Creates Cloud-Computing System for NATO Command” (12/27/10)

専門科学修士が米国の大学で注目される

1990年代半ばに一部の大学で初めて導入された専門科学修士(Professional Science Master: PSM)が、近年米国の大学で人気となりつつある。PSMは、科学または数学と企業経営学を組み合わせた大学院の履修課程コースであり、2008年には58大学で提供されていたが、今学年度はそのほぼ倍にあたる103の大学で提供されている。一般的な履修課程コースは2年間で、修士論文は必要とされないが、学生は実体験を得るためにインターンシップまたはプロジェクトベースで企業で働かなくてはいけない。PSM支持派は、技術化が進む米国および世界経済で必要とされる学位として定着していくと期待しているが、研究を重視するトップ大学の教員の中には、新しい修士号を作ることに反対意見を示す者もいる。 The New York Times “A Master’s for Science Professionals Sweeps U.S. Schools” (12/26/10)

グーグル出身のマクローリン副CTOが辞任へ

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)の副最高技術責任者(deputy chief technology officer)であるアンドリュー・マクローリン氏(Andrew McLaughlin)が辞任することが明らかになった。同氏は、グーグル社(Google)で世界公共政策責任者を務め、オバマ次期大統領(当時)の政権移行チームで活躍した後、OSTPの副CTOに就任した。マクローリン氏の辞任は12月30日に正式発表される。同氏は今後、新たに二つのスタートアップ事業を開始するという。 POLITICO “Former Googler leaving White House” (12/22/10)

インテルからスピンオフしたソーラー電池企業が工場操業停止

インテル社(Intel)は2008年に、ソーラースタートアップ事業をスピンオフさせ、スペクトラ・ワット社(Spectora Watt)というベンチャー企業を立ち上げたものの、同社は現在工場を閉鎖し、従業員110名を解雇したと見られる。スペクトラ・ワット社は、創業当時は5,000万ドルの投資資金を集め、昨年には事業拠点をオレゴン州からニューヨーク州に移転させ、同社初の工場や新本社を設立しており、2010年5月には工場を正式に操業開始させたところであった。同社は、ソーラー市場を取り巻く厳しい経済的環境を工場閉鎖の理由として挙げている。 EE Times “Report: Intel’s solar spinoff shuts down” (12/22/10)

エネルギー省、燃料電池の研究開発に最高7,400万ドルの助成を発表

エネルギー省は12月22日、定置型および輸送向けで、クリーンで信頼性の高い燃料電池の研究開発を支援するため、最高7,400万ドルの助成金を給付すると発表した。公募の内容は2種類あり、一つはコスト削減や耐久性の強化、燃料電池システムの効率性向上を狙いとした燃料電池のコンポーネント(触媒や膜・電極一体構造など)に関する継続的研究開発を対象とするもので、向こう3年間で最高6,500万ドルを提供する。もう一つは、現在の研究イニシアチブにおける技術の進捗状況の評価や今後の燃料電池および水素貯蔵に関する研究開発努力のガイドとなる、独立したコスト分析の実施に対し最高900万ドルを助成するというものである。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “DOE Announces up to $74 Million for Fuel Cell Research and Development” (12/22/10)

米国、中国の国内風力エネルギー業界助成はWTO違反と提訴

米国政府は12月22日、中国政府が国内の風力エネルギー製造企業の支援を目的として行っている、「風力製造のための特別基金(Special Fund for Wind Power Manufacturing)」において、受益機関に中国製の部品を使用するよう義務付けている点と助成金額は、いずれも世界貿易機関(World Trade Organization:WTO)の規則に違反しているとして提訴した。米国政府による提訴を米国企業は賞賛している。今回の提訴は、去る9月に鉄鋼労働組合(United Steelworkers union)が米通商代表部(U.S. Trade Representative:USTR)に対して行った、中国政府による国内グリーン技術企業保護策に対する苦情申し立ての一部であり、その他の問題点は現在審査中となっている。 Bloomberg Businessweek “Obama’s China Wind-Power Complaint Backed by Companies” (12/23/10)