ネイチャー誌(Nature)は4月14日、中国の主要研究機関による人工知能(AI)国際会議「ニューリプス(NeurIPS)」へのボイコットにより、米中両国関係の溝が拡大しつつあると報じた。同会議が、米国による制裁対象とする機関に所属する研究者の論文を拒否する方針を発表したことで、中国科学技術協会(China Association for Science and Technology: CAST)が会議への資金提供停止に加え、研究者への評価引き下げを表明し、運営側は後に方針を修正して謝罪したものの、CASTは態度を固辞している。中国拠点の研究者論文は同会議の過半数を占め、実行されれば大打撃を受けると専門家は指摘する。分断の背景には米国による技術流出規制などの国家安全保障措置や中国のAI自給自足を目指す戦略があり、オーストラリア戦略政策研究所(Australian Strategic Policy Institute: ASPI)も米中AI研究協力は2019年をピークに減少し、中国は他国との協力を拡大していると指摘する。これを受け、科学が政治の犠牲にならないよう、同会議に学術的中立性への公的見解を求める声が挙がっている。
Nature “Boycott of major AI conference exposes a growing US–China divide” (04/14/26)
https://www.nature.com/articles/d41586-026-01058-x