化学と精油を専門とする米国の製造事業者は、伝統的に、水素の消費と生産の双方において最大の割合を占めており、その費用は最少となっている。エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)による「製造エネルギー消費調査(Manufacturing Energy Consumption Survey: MECS)」データは、4年ごとに収集・発表されており、米国内の製造企業を対象としたエネルギー関連の特徴や消費、支出の試算を全国的に示す唯一のデータである(現在、2022年のMECSデータが収集されており、2025年夏から2026年春にかけて発表される予定)。2021年に発表されたMECSデータによれば、製造部門の中で、精油事業者と化学製造事業者は、その他の下部部門に比べると購買力があり、平均すると、化学製造事業者の水素購買価格は$6.18/MMBtuで、石油・石炭製品製造事業者(製油業者が大半を占める)の購買価格は$6.77/MMBtuとなっている。一方、電気設備・器具・コンポーネントを製造する業界(より純度の高い水素を使う)の購買価格は$86.19/MMBtuとなっている。2018年以来、水素の生産を増加させることと、米国内の異なる地域で水素流通ネットワークを拡大させることを目的とした連邦政策が進められており、こうした新たな政策を受け、水素の供給と流通、そして現行及び新たな産業による消費は更に増大していくと予測されている。