国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は4月29日、人工知能(AI)が呈する脅威に対処する上で有益となる新たな資源を発表した。それらは、①AIが重要インフラに及ぼすリスクの軽減を目的としたガイドライン、②化学/生物/放射線/原子力(CBRN)の開発と生産におけるAIの誤用に関する報告書、の2点。DHSは、サイバーセキュリティ・インフラ安全保障局(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)との協力によって、米国の重要インフラ・システムの安全とセキュリティに影響する分野横断型のAIリスクに対処するガイドラインを作成した。ガイドラインは、①AIを使った攻撃、②AIシステムをターゲットとした攻撃、③AIの設計と実践における不具合、という3つのカテゴリーに基づいて分析している。一方、報告書は、DHSが大量破壊兵器対策局(Countering Weapons of Mass Destruction Office: CWMD)と協力して作成したもので、CBRN脅威の開発もしくは生産におけるAI誤用のリスクを分析し、米国本土への潜在的脅威を軽減するためのステップを勧告している。これらの資源は、米国の重要インフラを保護し、AIを活用する関係者を支援することを目的としたDHSによる広範な取り組みに基づくもので、そうした取り組みには、最近設立された「人工知能の安全とセキュリティ委員会(Artificial Intelligence Safety and Security Board)」も含まれる。