PNNL、炭素原子を再利用することで経済の脱化石化を目指すロードマップを策定

正味ゼロ炭素排出を達成するための有力な手法の一つは、乗用車や煖房など、経済の様々な部分を再生可能資源由来の電力で稼働させることであるが、社会の全てから炭素を排除することはできない。例えばプラスチックは炭素ベースの分子から作られており、脱炭素化することができない。エネルギー省(Department of Energy)傘下のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)の化学者、ウェンディ・シャウ氏(Wendy Shaw)は、エネルギー省のSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)を含む複数機関の活動を主導し、経済において電気化が難しい部門で排出を削減するための新たなロードマップを作成した。ロードマップは、炭素が再使用され、使い捨て資源ではなく、貴重なコモディティとして扱われる無駄のない未来を提示している。ロードマップの中核となるアイデアは、脱化石化、つまり、電気化が難しい部門で炭素を引き続き使用しつつ、化石燃料を排除するという点である。そのために、研究者は、非炭素燃料の開発、非化石炭素資源の発見、炭素が一度経済に入ったらこれを維持し、理想的には各炭素原子を複数回使用することの手法について、概説している。

SLAC National Accelerator Laboratory “Researchers develop roadmap to defossilize economy by reusing carbon atoms” (5/1/24)