ブラジルのリオデジャネイロ市に2010年末に開設した「リオ市運営センター(Operations Center of the City of Rio)」は、同市のエドアルド・パイス市長(Eduardo Paes)の要請を受け、IBM社の「よりスマートな都市(Smarter Cities)部門」によって作られた、主要都市としては類を見ない規模で市全体を統合する運営センターである。IBM社はこれまでに消防署などの単一機関向けにデータセンターを構築したことはあるが、約30の市機関のデータを一つの建物の中で統合する運営センターを作ったのは、リオデジャネイロ市が初めてである。壁一面の画面からは、地下鉄駅や主要交差点に設置されたカメラからの映像が流れ続け、高度な天候プログラムは市全体の降雨を予測し、地図には事故や停電、その他の問題が発生した地点が赤く示されている。IBM社はリオデジャネイロ市運営センターを開発するに当たり、いわゆる「ゼネラル・コントラクター」のような手法を取り、つまり、プロジェクト全体を管理しつつ、一部の作業は外注するという形となっている。また、地元の企業は建設及び通信を担当し、シスコ社(Cisco)はネットワーク・インフラ及び運営センターと市長の家を繋ぐビデオ会議システムを提供し、デジタルスクリーンはサムスン社(Samsung)製である。自社(IBM社)からは、ハードウェア、ソフトウェア、分析、研究を組み入れた。そして運営センターの職員向けに詳細なマニュアルを作成すると共に、ウェブベースのクリアリングハウスとなる仮想運営プラットフォームを導入した。プロジェクトの費用は約1,400万ドルで、全て予定通りに行けば、リオ市はデータ主導型の都市管理においでモデル都市となり、IBM社にとっては今後の数十億ドル規模のビジネスの基盤となると期待されている。
New York Times “I.B.M. Takes ‘Smarter Cities’ Concept to Rio de Janeiro” (3/3/12)