セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「中国と医療AI:ビッグ・バイオデータによるバイオ経済の意味合い(China and Medical AI: Implications of Big Biodata for the Bioeconomy)」と題する報告書を発表した。医療面の人工知能(AI)は、大規模な生物学的データに依存しており、医療AIを戦略的に優先付けしている国は、競争的優位から恩恵を受け、世界水準を設定できる可能性がある。本報告書は、発表されている中国の医療AIに関する目標を分析したもので、ファインディングとして、①中国は、公共のバイオデータに世界中からアクセスできる一方、中国国内のデータセットは他国からは閉鎖されている(より多くのバイオデータにアクセスできれば、医療AIの応用はより強化される)、②中国と米国で医療AIの研究論文は増加しており、米国は中国を僅かにリードしているのみ(2021年)、③中国政府は医療AIの商業化を推進し、従来はバイオテクノロジーに関与していなかった中国技術企業が医療AI分野に参入している、といった点を挙げている。その上で、「中国は、医療AI分野で経済的及び技術的リーダーとなる位置付けにある」とまとめている。