ポリティコ誌(Politico)は6月5日、イリノイ州のJBプリツカー知事(JB Pritzker、民主党)が、データセンターに対する州の新たな税制優遇措置を一時停止したと報じた。州議会の春季会期中で関連法案が否決されたため、知事が単独で停止に踏み切った。この決定は7月1日以前に締結された既存合意には影響しないが、新規参入企業への州支援は凍結されることになる。背景には、人工知能(AI)やクラウドコンピューティングに伴うデータセンター急増がもたらす電力・水需要の拡大や、住民の光熱費高騰への懸念があり、知事は今後、環境基準や水利用の効率化、クリーンエネルギー発電への資金拠出を義務付ける厳格な包括枠組みの策定を目指す。これに対し、建設需要や雇用維持を求める労働組合側は「近視眼的」と猛反発しているが、この動きはAI投資に沸く全米各地でのデータセンター規制を巡る対立とも同調しており、記事は、11月の総選挙直後に開かれる秋の州議会で、環境派と労組、業界代表らを交えた激しい攻防が繰り広げられる見通しと伝えている。
Politico “Pritzker hits pause on data center subsidies in Illinois” (06/05/26)
https://www.politico.com/news/2026/06/05/pritzker-data-center-subsidies-00951904