専用のクリーン水素生産が電力部門の脱炭素化で果たす役割は限定的に

クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)は7月4日、「電力部門における水素:電力グリッドの脱炭素化における限定的な見通し(Hydrogen in the Power Sector: Limited Prospects in a Decarbonized Electric Grid)」と題する報告書を発表した。電力部門でクリーン水素を使用することの可能性について分析したもので、それによれば、専用のクリーン水素生産及び使用は、多くの場合、費用高で脱炭素化戦略としては非効率的であるという。一方、電解水素を貯蔵燃料として使用し、余剰のクリーン電力のバランスを図ることには一定の可能性がある。ただし、地熱や原子力エネルギーなどのクリーンで確実な電力生産を導入することで、長期貯蔵のニーズを最小限化する代替戦略の方がコスト効果が高いとしている。報告書は、その他のキーファンディングとして、①電力部門における水素の役割を将来的に実現するには、貯蔵及び移送に関する大幅なインフラ投資が求められるだろう、②専用の再生可能資源から生産される電解水素にはトレードオフがある(再生可能資源はグリッドを脱炭素化できるが、電解水素を生産することでグリッドの脱炭素化は遅れる)、などが挙げられている。報告書はまた、電力部門の脱炭素化について、複数の勧告も行っている。

Clean Air Task Force “Dedicated clean hydrogen production likely has a limited role in power sector decarbonization, finds CATF report” (7/4/24)