世界的な危機が、民生の原子力施設に対する新たな脅威を増大的かつ集中的に呈する中、核脅威イニシアチブ(Nuclear Threat Initiative: NTI)は今般、新たな論文「危機時における原子力施設(Nuclear Facilities in Times of Crisis)」を発表した。リスク軽減のための既存の戦略を評価した上で、政府や業界、その他の関係機関が、対応力を高めるためにできる追加のステップを勧告している。論文は、軍事衝突と自然災害という2種類の危機について分析している。そして、勧告として、①軍事衝突の際に施設を保護する政治的及び法的コミットメントを確立、強化することで、原子力施設への攻撃を抑止する、②原子力施設の対応力を強化し、応答と緊急時の対応計画を改善する、③兵器に使用可能で最も危険な核マテリアルを燃料サイクルから遠ざけることで、原子力施設で勃発する可能性がある危機を抑止する、④原子力施設近隣での軍事衝突に対処するための国際行動規範を開発することで溝を塞ぎ、将来の計画を立てる、の4分野で勧告を提示している。