増大する再生可能グリッドの運用に気候が及ぼす影響について研究報告

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)はシャープリー・フォーカス社(Sharply Focused, LLC)及びエネルギー省(Department of Energy)と共に、「多様で高水準の再生可能エネルギーを有する米国電力システムに影響を及ぼす異常気象事象の役割の進化(The Evolving Role of Extreme Weather Events in the U.S. Power System with High Levels of Variable Renewable Energy)」と題する報告書を発表した。暴風雨や過去最大の寒波・熱波などの異常気象事象は、電力ユーティリティ機関やグリッド運用者、ひいては消費者にかつてないほどの影響を及ぼしている。その一方で、グリッドの電力源は進化し、再生可能資源の割合が増加している。本報告書は、①異常気象事象が発生している間、風力やソーラーの増加は、信頼性の高い電力システム運用にとって大きな負担をもたしているか?②グリッドの運用に及ぼす影響という点で、我々が考える「異常気象」の種類に変化が生じているか? という2つの疑問点について調査している。報告書によれば、我々が現在考えているような日常生活に大きな混乱をもたらす「異常気象」の場合、風力とソーラーによるグリッドへの電力供給は維持・追加されるため、異常気象が電力グリッドに及ぼす影響は悪化しないと考えられる。一方で、異常とは言えず、「中程度の深刻さ」と考えられる気象でも、風力やソーラー資源の減少が長期にわたる場合、電力システム運用への影響という意味では、「異常気象」と考えることができる。このように、「異常気象」に関する我々の認識の変化は、風力及びソーラー発電の割合が大きく、信頼できるシステムを計画する際の補助となり得る。

National Renewable Energy Laboratory “’Moderate’ Is the New ‘Extreme’: Weather’s Impact on Growing Renewable Grid Operations” (6/12/24)