オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は6月30日、量子コンピューターを用いた素粒子物理学の重要プロセス「ハドロン化(Hadronization)」のシミュレーションが成功したと発表した。ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)の研究者がIBM社基盤にあるプロセッサー「ヘロン(Heron)」上の量子ビット104個を遠隔活用し、独自の計算技術や一次元(1D)モデルへの簡素化を組み合わせて実施したものである。ハドロン化は素粒子同士が結合してハドロンと呼ばれる複合粒子を形成する現象であるが、その過程が解明されていない。これまで量子計算を用いた研究が行われていたが、従来スパコンでは計算が非常に困難であった。同研究所は今回の成果について、古典スパコン能力を超える大規模科学計算の基盤を築く節目と位置付けており、その詳細について、物理学専門誌『フィジカル・レビューD(Physical Review D)』に掲載していると紹介している。
ORNL “Calculating a new view on quantum mechanics using quantum computers” (06/30/26)
https://www.ornl.gov/news/calculating-new-view-quantum-mechanics-using-quantum-computers