「中国は米国の農地を買い占めしていない」との報告

「中国は米国の農地を全て購入もしくはリースしようとしている」という懸念が広がっているが、コーネル大学(Cornell University)が発表した研究報告によれば、それは事実ではない。同大学のSCジョンソン・カレッジ・オブ・ビジネス(SC Johnson College of Business)のウェンドン・ザン准教授(Wendong Zhang)が協力者と共に、連邦データ(2020年時点)を使って行った調査結果によれば、中国など、連邦政府が「敵対国」と分類する国が、米国内で所有している農地は、外国が所有する米国農地全体(ほぼ4,000万エーカー)の約1%に過ぎない。米国の農地を最も所有しているのはカナダで、全体の3分の1を占める。報告書「外国による米国農地の所有地及びリースのマッピングと文脈化(Mapping and Contextualizing Foreign Ownership and Leasing of U.S. Farmland)」によれば、主要なファインディングとして、次の3点が挙げられている。①過去20年間における米国の農地に対する外国の関心の高まりの原動力となっているのは、10年以上の長期リースであるが、その重要な役割は現在の政策議論では広く無視されている。2020年現在、合計3,830万エーカーの米国農地(全体の2.9%)が外国の関心を集めており、これは2000年の1,220万エーカーから増加した、②海外事業体(特に企業)の多くが、農作物ではなく、風力やソーラー・エネルギーなどの再生可能エネルギーに投資している、③敵対国(中国、ベネズエラ、イラン、キューバ、ロシア)の企業や個人による米国農地の所有は、外国が所有する米国農地のわずか1%である。

Cornell University “No, China is not buying up all US farmland” (5/29/24)