AI活用RFI/RFPが急増 調達業務を圧迫

フェドスクープ(FedScoop)は10月16日、生成人工知能(AI)を用いて自動作成された提案書(Request for Proposal: RFP)や情報提供依頼(Request for Information: RFI)への回答が急増し、連邦機関の調達担当部署における審査業務を圧迫していると報じた。従来10件程度だった回答が500件近くにのぼり、運輸省(Department of Transportation)当局者は「AI活用による影響」と指摘している。企業側がAIを活用し、応募書類の作成・提出が容易になった一方で、連邦政府側は質的情報など膨大な回答の査定作業に追われている。こうした状況から、移民・税関執行局(Immigration and Customs Enforcement: ICE)の低品質提案を識別するエージェント型AI開発や、審査プロセスにおける生成AI活用などを国防総省(Department of Defense)が検討しているが、誤った解釈などのAI弊害の可能性について、関係者らが指摘しているとも記事は伝えている。 FedScoop “AI slop responses to RFPs, RFIs are overwhelming federal agencies” (10/15/26) AI slop responses to RFPs, RFIs are overwhelming federal agencies

NIHは外国からの研究干渉リスク管理の強化を GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月16日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)に対し、助成対象の研究者や研究機関に対する外国からの不当な影響力や干渉リスクを適切に管理・抑止するよう求めると発表した。生物医学研究における最大の公的資金提供機関であるNIHは、研究支援を判断する際に研究者や研究機関からの情報開示に依存している現状があり、外国からの不正利用・アクセスなどのリスク特定に向けた情報管理対策が課題とされている。こうした中、2017年から2025年の間に寄せられた697件の申し立てに基づき、GAOが情報開示や人材募集、協力関係・情報共有に関する14項目について調査したところ、264件で情報開示違反が判明した。これを受け、GAOはNIHに対し外部研究プログラムに特化した不正リスク評価を定期的に実施し、これを文書化するよう勧告した。NIHもこれに同意し、具体的措置を実行して随時報告していくと回答している。 GAO “Research Security: NIH Action Needed to Strengthen Foreign Interference Risk Management” (10/16/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-107848

BLMは硬岩採掘権要件の厳格調査を GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月16日、内務省(Department of the Interior)土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)に対し、連邦所有地における硬岩採掘権の取得申請者への審査を強化するよう提言した。鉱物採掘権は米国市民か国内で法人化している企業を対象としているが、申請者の適格性を事前に確認するための同局による調査手続きが不十分であると指摘している。同局は採掘権を獲得した企業財務に関する情報開示や外国企業からの投資などの情報提供も必要としていないことから、調査では7件に関して米国での法人化要件に適合しているか判断できなかったことが判明した。こうした状況を受け、GAOは同局に対し市民権獲得を文書化して審査を行うよう求めたほか、オーストラリアやカナダによる外国人投資家への詳細な情報収集などの管理対策について触れ、重要鉱物の採掘は資格のあるものだけが行えるよう確実にするよう勧告している。 GAO “Critical Minerals: BLM Should Ensure Individuals and Businesses Meet Citizenship Requirements for Hardrock Mining Claims” (10/16/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-108196

国有地鉱業事業への外国投資実態把握に限界 GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月16日、連邦所有地における銅やリチウム、亜鉛などの重要鉱物採掘を対象とした外国投資全容について、政府の把握能力に限界があるとする調査報告書を公表した。事業者は米国市民もしくは米国で設立された事業体であることを条件とする1872年鉱業法(Mining Law)に基づき、硬岩鉱山を監督する内務省(Department of Interior)土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)と農務省森林局(U.S. Forest Service: USFS)が承認した事業632件のうち43件について調査したもので、GAOは外国企業子会社が事業を所有する14件を特定し、うち少なくとも2件については中国企業から投資を受けていることを明らかにした。同法には外国親会社に関する情報収集の義務付けや外国所有に関する情報提出義務もないと指摘したほか、設備投資に多額の費用が必要である業界現状や国内加工能力の限界など、重要鉱物の供給網(サプライチェーン)構築に向け様々な制約にも直面していると指摘している。 GAO “Critical Minerals: Limited Available Information on the Full Extent of Foreign Investment in Mining on Federal Lands” (10/16/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-108094

小規模太陽光発電容量、過去10年で4倍

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は10月16日、国内における小規模太陽光発電の発電容量が過去10年間で約4倍になったと発表した。住宅や商業施設、産業用施設などの屋根や敷地に設置される1メガワット(MW)未満の分散型太陽光発電システムが全米で大幅に増加し、2016年の発電量1万8,812ギガワット時(GWh)から2025年には9万2,979GWhに増加したという。特にネットメータリング(余剰電力買い取り)制度や各優遇措置導入を背景に総発電量は前年比25%増となるなど2022年から設備導入が加速した。具体的にはカリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州、フロリダ州など太陽光資源が豊富な地域に加え、日射量の少ないニューヨーク州やマサチューセッツ州、イリノイ州などにおける屋上太陽光発電量が増加を牽引した。カリフォルニア州に関しては2025年に国内太陽光発電容量の約3分の1を占めるなど、税制優遇措置により設備導入が加速した。一方、2022年以降の国内発電量増加幅は鈍化傾向にあるという。 EIA “U.S. small-scale solar generation has quadrupled in the last decade” (10/16/26) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=68324

エネルギー省、21州とプエルトリコの38研究に3,600万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は10月16日、全米21州とプエルトリコにおけるエネルギー研究能力開発とイノベーション促進を図るため、総額3,600万ドルを投じると発表した。連邦政府の競争的研究促進プログラム(Established Program to Simulate Competitive Research: EPSCoR)を通じた次世代研究者支援で、公募に基づいて選定された。アイオワ州立大学(Iowa State University)による電力網レジリエンス向上研究や、ウェストバージニア大学(West Virginia University)の石炭灰廃棄物からのレアアース回収技術研究などに加え、ネバダ大学リノ校(University of Nevada, Reno)のX線自由電子レーザー(XFEL)測定を用いた高密度プラズマの最先端基礎物理学・物性研究など、実践的な機会提供を通じて科学人材を育成するとし、科学・材料科学、核融合エネルギー、原子力エネルギー、蓄電技術、素粒子物理学などの分野の基礎研究を推進する4年間のプロジェクトを通じて、科学的発見の加速につなげていく。 Department of Energy “Energy Department Awards $36 Million to Strengthen Energy Research Across 21 States and Puerto Rico” (10/16/26) https://www.energy.gov/science/articles/energy-department-awards-36-million-strengthen-energy-research-across-21-states 参照: Department of Energy “Department of Energy Announces $36 Million for Research through EPSCoR” (10/16/26) https://science.osti.gov/Funding-Opportunities/-/media/funding/pdf/Awards-Lists/2026/EPSCoR-2026–Awards-List-Spreadsheet.pdf

エネルギー省、TRIGガス化技術で初のライセンス契約

エネルギー省(Department of Energy)の炭化水素・地熱エネルギー局(Hydrocarbons and Geothermal Energy Office: HGEO)は10月16日、ラティチュード・エナジー・サービス社(Latitude Energy Services)と循環流動床式統合ガス化(Transport Integrated Gasification: TRIG)技術に関する初の非独占的商業ライセンス契約を締結したと発表した。国内に豊富に存在するもののこれまで利用が困難であった低品位炭や高水分炭などの国内石炭資源を、高効率かつ低コストで汎用性の高い粗ガス(合成ガス)へと変換する技術で、先進石炭ガス化システムの商業化推進につなげる。同省が手掛けたミシシッピ州ケンパー群の統合ガス化複合サイクル計画を通じて集めた技術・実証試験、運用データなどのリソースを、産業界に提供することで国内石炭産業の活性化につなげるとし、活用は電力分野に限定するものの、この取り組みを通じて国内供給網(サプライチェーン)や雇用創出につなげていく構えである。 Department of Energy “Hydrocarbons and Geothermal Energy Office Executes First-Ever License for TRIG Gasification Technology” (10/16/26) https://www.energy.gov/hgeo/articles/hydrocarbons-and-geothermal-energy-office-executes-first-ever-license-trig

ハーバード大学、スタートアップ向けの新ライセンスモデル「ExpressPath」を発表

ハーバード大学(Harvard University)の技術開発局(Office of Technology Development:OTD)は10月15日、大学研究成果の事業化を加速・効率化することを目的とした新しいライセンスモデル「ExpressPath」を発表した。本プログラムは、①工学・技術(Engineering & Technology)、②ソフトウェア、③医療機器の3技術分野を対象とし、他大学の実績に基づいて換算された市場基準の適正な財務条件(ロイヤリティ等)と簡素化されたライセンス標準契約書を利用するものである。条件や契約書はOTDウェブサイトに掲載されており、スタートアップや投資家が事前に閲覧・検討することが可能で、従来半年以上を要し数万ドルの法務コストが発生していたライセンス交渉期間を大幅に短縮し、数週間程度での契約締結を可能にする。ハーバード大学は、本プログラムがライセンス手続きにおける不確実性を減らし、商業化への明確な道を示すことで、研究者や投資家が有望なイノベーションを効果的・迅速に進めることができるとしている。OTDは本プログラムの構築にあたり、全米の他大学における数百件のライセンス契約事例を分析したほか、マサチューセッツ州経済開発・ベンチャー支援を担当するMassVenturesなどの外部ステークホルダーとの協働を通じて条件の適正性を検証した。同大学は今後数か月以内に、企業による大学ラボへの研究出資手続きを簡素化・明確化する取り組みも開始する予定である。 Harvard University, “Harvard Announces New Licensing Model to Help Startups Launch Faster” (10/15/26) https://otd.harvard.edu/news/harvard-announces-new-licensing-model-to-help-startups-launch-faster/

国防総省、脳損傷評価基準策定に向け専門知識の募集開始

国防総省(Department of Defense)は10月16日、爆発や爆風などの環境下で任務にあたる戦闘員の軽度外傷性脳損傷(mild-Traumatic Brain Injuries: mTBI)による影響に関する調査に向けた基準策定に向け、専門知識や専門家などに関する情報を募集していると発表した。脳損傷に関する正確な判定とリスク評価の標準化基準を策定するため、防護具メーカーからの意見も募集している。爆傷については幅広い定義を採用し、爆風による過圧、打撲、損傷、火傷、有毒ガスや放射線による人体への影響なども含めた。評価基準については、爆風による圧力の分析からその持続時間などを含んだ複合的な要因分析まで、段階的な基準設定を想定している。2019年の研究では、TBIと判断された退役軍人の自殺傾向が脳損傷のない自殺者の2倍以上に達したほか、イラン戦争などミサイルやドローン攻撃による頭部損傷割合が高くなっていることが背景にあり、こうした基準策定により、生存性の高い安全な戦闘基盤や防護システムのほか、健康被害評価開発につなげる計画である。 Defense News “Pentagon seeks expertise to develop brain injury assessment standards” (10/16/26) https://www.defensenews.com/news/your-military/2026/10/15/pentagon-seeks-expertise-to-develop-brain-injury-assessment-standards/

ITC、インドなどからの太陽電池輸入で不利益判定

国際貿易委員会(International Trade Commission: ITC)は10月14日、インド、インドネシア、ラオスから輸入される結晶シリコン太陽電池(組み立て品を含む)が、国内製造産業に損害を与えているとの認定結果を下したと発表した。商務省(Department of Commerce)が9月に下した外国政府による補助金支援を受けた不当廉売との判断に続くもので、今回のITC決定を受け、同省は3国に対し、11月2日にもアンチダンピング関税・相殺関税命令を発令する見通しである。米国太陽光発電製造貿易連盟(Alliance for American Solar Manufacturing and Trade)は、3カ国の間接マージンは非常に大きいと指摘し、特にインドについては123%のダンピングマージン、126%の相殺関税率となっていることを明らかにした。中国による関税回避に向けたマレーシアやタイ、カンボジア、ベトナムでの事業実態を受けた2023年の調査が背景にあり、今後、エチオピアからの輸入にも注視し、中国系企業による不当な市場流入や公正価格を下回る価格での提供阻止に向け対応していくという。 USITC “Crystalline Silicon Photovoltaic Cells, Whether or Not Assembled Into Modules, from India, Indonesia, and Laos Injure U.S. Industry, Says USITC [UPDATED]” (10/14/26) https://www.usitc.gov/press_room/news_release/2026/er1014_69351.htm 参照:Utility Dive “Solar imports from India, Indonesia, Laos injured US manufacturers: ITC” (10/15/26) https://www.utilitydive.com/news/itc-material-injury-solar-imports-india-indonesia-laos/833127/