銀行は正味ゼロにコミットするものの、達成軌道になし

国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)は、2030年までにクリーンエネルギーへの投資のみで年間約4兆ドルが必要となると試算している。これに加えて、輸送や食糧システム、業界、船舶などの再編費用も必要である。こうした移行において鍵を握るのが銀行である。企業はしばしば銀行の融資や金融サービスを頼りとする。こうした状況を認識している銀行は、顧客やより広範な低炭素移行を支援することにコミットしている。しかし、正味ゼロにコミットする銀行の数は増加しているものの、精査すると、それらの銀行が目標達成へ向けた軌道上にはないことが分かる。世界資源研究所(World Resources Institute: WRI)は、様々な規模の銀行25行を抽出し、それらの銀行がコミットメントの実践でどのように進展しているかを分析したオンライン・トラッカー「金融機関正味ゼロ・トラッカー(Financial Institutions Net Zero Tracker)」を構築した。それによれば、銀行は、正味ゼロ目標への軌道から外れているだけでなく、その誓約の多くが野心的に見えるが、実際にはさほどでもないことが明らかになっている。

World Resources Institute “Banks Have Committed to Net Zero, but Aren’t on Track to Reach It” (8/14/24)