米最高裁は6月28日、40年に及ぶ「シェブロン・ドクトリン(Chevron doctrine)」の先例を覆した。同ドクトリンは、政策及び規則を策定する際、曖昧な法律の解釈は連邦機関に委ねることを認めた判決である。最高裁がシェブロン・ドクトリンの考え方を覆したことで、連邦機関による意思決定は未知の領域に入り、連邦の政策策定における科学的情報の使われた方は根本的に変わるとみられている。政策策定における力のバランスが次第に法廷に移行しつつある中、連邦の規則策定を巡る訴訟は増加する可能性が高い。40年に及ぶ先例を覆すことで、連邦裁判所は連邦規則の背後にある科学をより頻繁に審査する立場となる。この判決は、連邦政府の全ての部門において、客観的な科学的証拠と専門性を拡張する必要性が急務であることを強調する。特に司法においては、その双方に強く依存する事例への対処において、既に資源不足である。「科学と技術は増大的に複雑になっており、そうしたニーズは高まるばかりである」と、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)は主張する。