米国科学財団(National Science Foundation: NSF)による2023年の「イノベーション部隊に関する隔年プログラム報告(I-Corps biennial program report)」によれば、イノベーション部隊(アイコア:I-Corps)の立ち上げ以来、参加者における女性の割合は20%に過ぎない。また、全米経済研究所(National Bureau of Economic Research: NBER)で最近発表した論文「学術的アントレプレナーシップにおけるジェンダーの多様性:社会的影響の動機付けとNSFアイコアプログラム(Gender Diversity in Academic Entrepreneurship: Social Impact Motives and the NSF I-Corps Program)」は、社会的影響と商業性に関する動機付けがNSFのアイコアプログラムへの関与にどのように影響するかを調査し、このジェンダー・ギャップの分析を試みている。同分析結果によれば、女性の主任研究者(principal investigators: PIs)は、応募書類中のプロジェクト概要において、社会的影響を強調する傾向が男性PIよりも高いという。また、特筆すべき点として、プロジェクトの商業的可能性の記載については、男女間で大きな違いはなく、このことは、社会的影響を強調することは、プログラムの商業的要件を満たすことを排除するものではないことを示唆する。これを受けてSSTIは、プログラムの設計者及び政策策定者に、これらの機会に関するコミュニケーションの方法だけでなく、プログラムの構造についても再考することを促している。
SSTI “Recent Research: Gender differences in motivations for academic entrepreneurship” (10/10/24)