2013年グローバル・イノベーション指数が発表

コーネル大学(Cornell University)、国際ビジネススクールのINSEAD、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)は、「2013年グローバル・イノベーション指数(Global Innovation Index 2013)」を発表した。それによれば、1位は昨年に引き続きスイスで、次いでスウェーデン、英国、オランダ、米国となっている。米国が上位5位以内に入ったのは2009年(1位)以来となる。2013年のグローバル・イノベーション指数(GII)は、世界142経済圏を対象とし、84の指標(上位大学の質やマイクロファイナンスの利用可能状況、ベンチャー資本取引など)を使って作成された。世界的な経済不振にもかかわらず、イノベーションは活用されており、研究開発支出は多くの国で2008年水準を上回った。また、低・中所得国群の中では、中国やコスタリカ、インド、セネガルなどで他国を上回るイノベーションが見られたという。そして今回のGIIの特徴として、地域に即したイノベーションの重要性が指摘され、「他地域で成功したイノベーション・モデルを模倣するよりも、自分達に適したイノベーションの可能性を模索する方が有望である」とWIPOのフランシス・ガリ事務局長(Francis Gurry, Director General)は述べた。 Global Innovation Index “Global Innovation Index 2013 – US Rejoins Five Most-Innovative Nations as Switzerland Keeps Top Spot, Local Dynamics Key to Overcoming Global Innovation Divide” (7/1/13)

「クリーンエネルギー製造業は、気候変動対策、米国競争力の強化、雇用創出に効果的」との報告

センター・フォー・アメリカン・プログレス(Center for American Progress)は6月28日、「クリーンエネルギー製造業は、気候変動対策、米国競争力の強化、雇用創出に効果的(Clean Energy Manufacturing Fights Climate Change, Increases U.S. Competitiveness, and Creates Jobs)」と題する報告書を発表した。報告書によれば、製造業部門は時として、気候変動対策の最たる敵や最大の炭素排出源とみなされることがあるが、実際には低炭素経済を構築する上で重要な存在であるという。報告書は、「クリーンエネルギー技術製造業を推進することで、雇用創出や経済成長、気候変動対策が同時に可能になる」とした上で、国内の再生可能エネルギー業界強化につながる政策として、①クリーンエネルギー製造イノベーション研究所の設立、②先端製造向け減税の更新、③累進的炭素税の実施、を提示している。 Center for American Progress “Clean Energy Manufacturing Fights Climate Change, Increases U.S. Competitiveness, and Creates Jobs” (6/28/13)

エネルギー省、次世代バイオ燃料開発を加速させるための投資を発表

オバマ大統領が先週、炭素削減計画を発表したのに続き、エネルギー省(Department of Energy)は7月1日、次世代バイオ燃料の実用化を加速させ、バイオマス由来のガソリンやディーゼル、ジェット燃料の生産費用を低下させることを目的とした4件の研究開発プロジェクトに投資を行うと発表した。プロジェクトはオクラホマ、テネシー、ユタ、ウィスコンシン州の各地で行われ、エネルギー省の投資金額は合計1,300万ドルに上る。これらのプロジェクトでは、バイオ燃料生産費用の削減や性能の強化、効果的な非食品系原料や転換技術の特定などに取り組むことになる。 EERE News “Energy Department Announces Investment to Accelerate Next Generation Biofuels” (7/1/13)

ACORE等、再生可能エネルギー向け民間投資を拡大させる手法を取りまとめ

再生可能エネルギー米国評議会(American Council On Renewable Energy: ACORE)とカリフォルニア・クリーンエネルギー基金(California Clean Energy Fund: CalCEF)、気候政策イニシアチブ(Climate Policy Initiative)は、「米国における再生可能エネルギー投資拡大戦略(Strategies to Scale-Up U.S. Renewable Energy Investment)」と題する報告書を発表した。太陽発電プロジェクトが米国で普及しつつあり、より多くの人々が自宅や職場での導入に関心を示す中、米国はこうした太陽発電用の金融面について新たな戦略を開拓する必要があり、特に、より多くの民間資本が太陽発電投資に向かうように促すことが不可欠となっている。このため、報告書は、あらゆるレベルにおける政府の再生可能エネルギーインセンティブがいかにして民間資本へのアクセス強化につながったかという点や、再生可能エネルギー利用割合基準(Renewable Portfolio Standards: RPS)の経済効果などについて考察した上で、連邦や州政府に対する政策勧告を行っている。 Clean Energy Authority.com “ACORE study looks at how to scale renewable energy investment in US” (6/27/13)

「連邦政府機関間の更なる協調を促進するため、全国持続可能性政策を確立すべき」との提言

米国アカデミー(National Academies)傘下の米国研究評議会(National Research Council: NRC)は「国の持続可能性(Sustainability for the Nation)」と題する報告書を発表し、「米国は全国持続可能性政策(National Sustainability Policy)を確立し、更なる策を講じて連邦機関が持続可能性問題に関して協調することを促進すべきである」と勧告した。災害対応の改善や生態系の管理など、持続可能性問題は多くの機関の専門性が必要とされる。報告書によれば、政府は現在、複雑かつ長期的な持続可能性問題に対応するために全体的な調和は実施されておらず、法律や省庁カルチャーは一つの課題(エネルギーや水、健康など)に重点を置く形になっており、それぞれが互いにどのように影響するかについてはほとんど注意が払われていないという。報告書は、持続可能性関連のプロジェクトやプログラムに適応できる意思決定の枠組みを提示した上で、最優先事項とすべき点として、①エネルギー・食品・水の関連づけ、②多様性と健全な生態系、③自然災害などに対するコミュニティの対応力、④人類の健康と幸福、の4点を挙げている。 National Academies “National Sustainability Policy Should Be Established To Encourage Greater Collaboration Among Federal Agencies” (6/28/13)

オバマ大統領、「パワー・アフリカ」イニシアチブを発表

オバマ大統領は6月30日、サハラ以南のアフリカで電力へのアクセスを2倍にすることを目的とした新イニシアチブ「パワー・アフリカ(Power Africa)」を発表した。サハラ以南のアフリカでは人口の3分の2以上が電力を持たず、85%以上が電力へのアクセスがない地方に住んでいるという。パワー・アフリカにおいて米国は、エチオピアやガーナなどの立ち上げパートナー6カ国と共に、発電能力の野心的な目標を設定し、投資や成長へとつながるユーティリティ及びエネルギー部門の改革に取り組むことになる。また、米国の政府や企業がパワー・アフリカの取り組みに向けて、今後5年間で70億ドル以上の金銭的支援にコミットすることを発表した。 White House “FACT SHEET: Power Africa” (6/30/13)

EPAと商務省、外国関係者向けに環境ソリューション・ツールキットを開発

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)と商務省(Department of Commerce)の国際貿易局(International Trade Administration: ITA)は合同で、外国関係者向けにEPAの環境分析や規制構造とITAが持つ米国ソリューション・プロバイダー・リストを関連付けたオンライン参照ツールを立ち上げた。このツール「米国環境ソリューション・ツールキット(U.S. Environmental Solutions Toolkit)」は環境に関心のある外国関係者向けに、具体的な環境問題に対する米国の対処方法について広範な考えを示したものである。ツールキットの開発は、EPAの輸出推進戦略の一環であると同時に、米国内における雇用や経済活動の促進も狙いとしている。 Environmental Protection Agency “EPA and Commerce Link U.S. Analysis and Companies in Environmental Solutions Toolkit” (7/1/13)

NIST、工学研究における3件の研究助成機会を発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の工学研究所(Engineering Laboratory)は、①建造物・インフラ・コミュニティの災害対応(Disaster resilience of buildings, infrastructure and communities:ワークショップの開発、企画、開催、要約)、②持続可能な建設・製造(Sustainable construction and manufacturing:ワークショップの開発、企画、開催、要約)、③スマート消防(Smart firefighting:NISTによる「スマート消防」のための技術ロードマップ開発の支援)の分野で研究助成機会を発表した。1件の項目につき1件のプロジェクトへの助成を計画しており、助成金額は1件あたり約30万ドルが予定されている。 National Institute of Standards and Technology “NIST Announces Three Funding Opportunities in Engineering Research” (6/26/13)

NIST、先端マテリアル研究のセンター・オブ・エクセレンス新設に関する提案を募集

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、NIST研究者と学術機関や業界の科学者・工学者との間の学際的協力を育成するため、先端マテリアルのセンター・オブ・エクセレンス(Advanced Materials Center of Excellence)新設に関する提案を募集している。新センター・オブ・エクセレンス(COE)は、計測科学や新たなモデリングやシミュレーション、データ及び情報ツールなどにおけるイノベーションを通じて、先端マテリアルの発見や開発を加速させることに重点を置く。NISTでは、新センターに年間約500万ドルの助成を5年間にわたって行うことを計画しており、更に5年間延長の可能性もある。オバマ政権は、新マテリアルの発見から最初の商業化までの時間(最高20年間を要する)を半減することなどを狙いとした「マテリアル・ゲノム・イニシアチブ(Materials Genome Initiative)」を発表している。 National Institute of Standards and Technology “NIST Seeks Proposals to Establish New Center of Excellence on Advanced Materials Research” (6/28/13)

DARPA仮想ロボット・チャレンジで9つのチームが次の段階へ

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)によるグランド・チャレンジ「DARPAロボット・チャレンジ(DARPA Robotics Challenge: DRC)」の第一段として「仮想ロボット・チャレンジ(Virtual Robotics Challenge: VRC)」が6月17~21日に行われた。国内外の26チームが参加し、このうち上位9チームが2013年12月に行われるDRCトライアル(DRC Trials)へ進むことになった。その後、チーム同士の統合などが行われ、最終的には7チームがDRCトライアルへ進む。このチームの中には、日本の「チームK(Team K)」とケース・ウェスタン大学(Case Western University)が統合して結成された「HKU」も含まれる。 Defense Advanced Research Project Agency “Members of Top Nine Software Teams Move Forward from DARPA’s Virtual Robotics Challenge” (6/27/13)