大統領府、サイバーセキュリティ枠組みを導入するためのインセンティブ草案を発表

大統領府のサイバーセキュリティ調整官であるマイケル・ダニエル氏(Michael Daniel)は8月6日、民間企業がサイバーセキュリティのベスト・プラクティスを導入するためのインセンティブに関して初期草案を発表した。このベスト・プラクティスは、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)が10月に発表するサイバーセキュリティ枠組みである。NISTのサイバーセキュリティ枠組みは官民の双方から賛同を得ていると考えられてはいるが、実際に民間企業が任意的な枠組みを導入するかどうかについては疑問の声が多く上がっている。ダニエル氏が今回発表したインセンティブの草案は、①サイバーセキュリティ保険市場の形成、②政府はグラントを行う際に条件として一定のサイバーセキュリティ基準の適合を義務付け、③政府が重要インフラの運営企業に技術支援を提供する際、サイバーセキュリティ枠組みを導入している企業を優先、など8項目となっている。 fedscoop “White House releases draft of incentives to adopt its cybersecurity framework” (8/6/13)

サンディア国立研究所、ライセンシングが容易な「レディ・トゥ・サイン・ライセンシング」プログラムを開始

サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)は、ライセンシングの手続きをできるだけ簡素化し、企業が最短1時間でライセンシングを取得できるような知的財産のポートフォリオを構築する「レディ・トゥ・サイン・ライセンシング(ready-to-sign licensing)」プログラムを開始した。同プログラムの目標は、サンディア国立研究所内のイノベーションをより多くの中小企業やアントレプレナーが利用できるようにすることである。同研究所では約1,300件の特許がライセンシング対象となっているが、中小企業はしばしば検索の対象となる特許が膨大な数であることや煩雑なライセンシグのプロセスに尻込みしているという。これまでに「レディ・トゥ・サイン・ライセンシング」プログラムの対象として認められた特許は8件で、最終的には約50件のポートフォリオにすることが目標とされている。 Sandia National Laboratories “Ready-to-sign license speeds up Sandia tech transfer” (7/29/13)

発展イノベーション・センター(CAI)とNIH、国立癌研究所(NCI)が提携

イノベーションの商業化に重点を置いて活動する発展イノベーション・センター(Center for Advancing Innovation: CAI)は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の技術移転局(Office of Technology Transfer: OTT)と、国立癌研究所(National Cancer Institute: NCI)の技術移転センター(Technology Transfer Center: TTC)との間でパートナーシップ仲介合意(Partnership Intermediary Agreement: PIA)を交わした。これにより、CAIは、NCIとNIHがNCIの技術の商業化を加速させるための支援を行うことになる。CAIは、CAIの持つ独自のポートフォリオ評価モデルを使って、NCIの特許ポートフォリオの評価を行い、短期的に商業化の可能性が高いと考えられる50件の発明を特定しており、同センターは今後、これらのNCI技術とのマッチングに興味を持つ中小企業やバイオ製薬業界、教育機関などとの調整を行い、共同研究や商業化の可能性を探ることになる。 PR Web “The CAI, NIH & NCI Partnership: The NCI Invention Portfolio for High Commercial Potential Based on CAI’s Proprietary and Rigorous Business Market and Scientific Criteria” (8/1/13)

海外訪問者による米国渡航・観光は今年上半期に米経済に871億ドル寄与

商務省(Department of Commerce)の国際貿易局(International Trade Administration)が8月7日に発表したデータによれば、海外からの米国訪問者が2013年6月に支出した金額は146億ドルに上ることが明らかになった。これは前年同月比で5%の増加である。また、海外からの訪問者が2013年上半期に米国の渡航・観光関連のモノやサービスに費やした金額は合計871億ドルで、前年比7%増となっている。海外からの米国訪問者の増加は、商務省と内務省(Department of the Interior)が昨年開始した「米国渡航・観光戦略(National Travel and Tourism Strategy)」の目標達成に貢献する。 Department of Commerce “Commerce Department Data Show U.S. Travel and Tourism Exports Contributed $87.1 Billion to U.S. Economy in First Six Months of 2013” (8/7/13)

GE、ファースト・ソーラー社の一部株式を取得

ファースト・ソーラー社(First Solar)は8月6日、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.: GE)から薄膜ソーラー・パネルの生産技術を購入し、それと引き換えにGE社がファースト・ソーラー社の株式(175万株:同社の発行済み株式の約2%)を取得すると発表した。ファースト・ソーラー社が生産する金属製の薄膜パネルは従来型の結晶シリコン・パネルよりもはるかに低コストな点が特徴であるが、結晶シリコン製造の過剰供給や世界的な再生可能エネルギーへの助成削減などを受け、ファースト・ソーラー社及び結晶シリコンを利用する競合会社ともに収益率が悪化している。風力タービン製造の大手であるGE社は、2007年にプライムスター・ソーラー社(PrimeStar Solar)を買収したのをきっかけにソーラー部門に参入し、今年初めには薄膜の効率性で新記録を達成した。ファースト・ソーラー社とGE社は双方の技術を組み合わせることで、パネルの効率性の向上や結晶シリコンに対するコスト優位性を取り戻すことを期待している。 San Jose Mercury “GE takes stake in First Solar; to share technology” (8/6/13)

NSF、政治科学向けのグラントをキャンセル

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月下旬に、「2013年度の残りの期間に新たな政治科学プロジェクトへの助成は行わない」と発表した。NSFはその理由を明確にしていないが、関係者は議会が3月に可決した包括的予算案に盛り込まれた制限のためであると批判している。この制限とは、「NSFによる政治科学研究への助成は、国家安全保障あるいは経済的利益の恩恵がなければ禁止する」という法文である。それ以来、NSFの高官はこの法文をグラント申請の評価に適用させるべく努力していたが、最終的に8月の募集は中止することを決定した。NSFのウェブサイトでは来年1月に行われる政治科学のグラント募集は通常通り行う予定であるとしている。 Nature News “NSF cancels political-science grant cycle” (8/2/13)

カリフォルニア大学、研究論文のオープン・アクセス方針を採択

世界最大の公立研究大学であるカリフォルニア大学(University of California: UC)は、教員が執筆した研究論文についてオープン・アクセス方針を大学全体で採択することを決定した。同大学の教員は、大学のeScholarshipウェブサイトに研究論文を掲示するよう奨励される。掲示する教員は、合意の下、研究論文に関して大学に非排他的なライセンスを認め、論文がピアレビューを受けていることを約束する。ただし、この新方針は教員に研究論文を大学のウェブサイトに掲示することを義務付けるものではない。こうしたオープン・アクセス方針を導入した大学はUCが初めてではなく、最高175件の大学が同様の方針を採択していると考えられている。UCの今回の決定は、オープン・アクセス支持派には朗報だが、有料専門誌にとっては打撃となる。 Phys.org “University of California adopts open-access policy for research papers” (8/5/13)

NY-BESTとDNV KEMAが電池試験・商業化センター設立で提携

ニューヨーク電池エネルギー貯蔵技術コンソーシアム(New York Battery and Energy Storage Technology Consortium: NY-BEST)と、世界的なエネルギー・コンサル会社及び試験・検査・認証の権威であるDNV KEMAエネルギー&サステナビリティー社(DNV KEMA Energy & Sustainability)は、ニューヨーク州ロチェスターに「電池・エネルギー貯蔵技術(Battery and Energy Storage Technology: BEST)試験・商業化センター(Test and Commercialization Center)」を建設するため、合計で約2,300万ドルを投資する。DNV KEMA社は既存のエネルギー貯蔵試験事業をペンシルバニア州からロチェスターの新センターに移転するなど、最高1,600万ドルを投資し、一方のNY-BESTは690万ドルの初期投資を行う。BEST試験・商業化センターは2013年12月に開設の予定で、単一セルからメガワットのシステムまで幅広い試験を行う他、製品開発や性能の検証、認証試験などのサービスを提供する。 Green Car Congress “NY-BEST and DNV KEMA partner on $23M battery testing & commercialization center” (8/1/13)

フロリダ州で国内初となる商業規模のセルロース系エタノール生産施設

エネルギー省(Department of Energy)は7月31日、フロリダ州ベロビーチにおけるイネオス・バイオ社(INEOS Bio)のインディアン・リバー・バイオエネルギー・センター(Indian River BioEnergy Center)で、米国で初めてとなる商業規模のセルロース系エタノールの生産プロジェクトが行われると発表した。同プロジェクトでは、イネオス・バイオ社とニュー・プラネット・エネルギー社(New Planet Energy)の共同事業を通じて開発されたガス化と発酵の独自ハイブリッド技術を使って生産が行われる。このハイブリッド技術の根源は、1990年代からエネルギー省が支援してきたアーカンソー大学(University of Arkansas)の研究プロジェクト(廃材や刈り取った芝生、その他の不要材料を輸送燃料やエネルギーに転換することを目的とした研究)にある。同プロジェクトの技術から多くの特許が生まれ、イネオス・バイオ社は2008年にその中核となる知的財産権を購入していた。 Department of Energy “Florida Project Produces Nation’s First Cellulosic Ethanol at Commercial-Scale” (7/31/13)

商務省、デジタル経済における著作権政策や創造性、イノベーションに関する分析報告を発表

商務省(Department of Commerce)は7月31日、「デジタル経済における著作権政策、創造性、イノベーション(Copyright Policy, Creativity, and Innovation in the Digital Economy)」と題する政策提案書(グリーン・ペーパー)を発表した。本グリーン・ペーパーは、法律の継続的な改正に伴い、権利と例外措置の間の適切なバランスをいかに維持するかといった点や、インターネット上で著作権が意味のある形で確実に執行される方法、効果的なオンライン・マーケットプレイス開発の発展などについて議論を行っている他、更なるパブコメの募集や関連する円卓会議やフォーラムの開催を提案している。本ペーパーは、1995年以降に政権によって発表されたデジタル著作権政策に関する分析報告書としては最も詳細かつ包括的なもので、商務省のインターネット政策作業部会(Internet Policy Task Force: IPTF)によって作成された。 Department of Commerce “U.S. Department of Commerce Produces Comprehensive Analysis Addressing Copyright Policy, Creativity and Innovation in the Digital Economy” (7/31/13)