オバマ大統領、NSFの次期長官として天体物理学者を指名

オバマ大統領は7月31日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の次期長官として、天体物理学者のフランス・アン・コルドバ氏(France Anne Córdova)を指名した。NSFはスブラ・スレシュ前長官(Subra Suresh)が2月に辞任を発表し、3月以降は長官代理が指揮している。コルドバ氏は、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology)で博士号を取得し、2007年から2012年まではパーデュー大学(Purdue University)の学長を務めた。キャリア初期には、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)の地球・宇宙科学部門(Earth and Space Sciences Division)に勤務し、ペンシルバニア州立大学(Pennsylvania State University)で天文学・天文物理学部門のトップを務めた経験もある。NSF長官指名の議会承認は通常は難しくないが、上院共和党は現在、オバマ政権による人事指名承認審議を遅らせる戦略を取っている。 Nature News Blog “Obama nominates astrophysicist to lead NSF” (7/31/12)

グラクソ社、適格科学者を対象に更なる研究データを開示へ

グラクソ・スミスクライン社(GlaxoSmithKline Plc)は、医薬品研究の結果報告に関する透明性を高めるために、臨床試験における患者のデータ開示を拡大する計画である。同社の幹部が7月30日付の「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)」誌に語った所によれば、5月から適格の研究者は患者(プライバシーは保護されている)に関するファインディングへのアクセスを要請することができる。同社ではこの情報開示の対象となる研究(承認された医薬品及び開発が中止された治療法)の数を年末までに400件とする計画である。ある専門家は「業界は、医療の向上につながり得る数千件の臨床試験結果が出版されていないという現実に対応する取り組みを進めており、今回のイニシアチブはその一つである」と述べている。一方、欧州医療局(European Medicines Agency)は先月、臨床試験データの出版に関する方針草案を公表している。 Bloomberg “Glaxo to Disclose More Study Data to Qualified Scientists” (7/31/12)

2013年第2四半期にベンチャー投資額は12%増加

プライスウォーターハウス・クーパー社(PricewaterhouseCoopers LLP)と全米ベンチャーキャピタル協会(National Venture Capital Association: NVCA)がトムソン・ロイター社(Thomson Reuters)のデータに基づいて作成した「マネーツリー報告(MoneyTree Report)」の最新版によれば、ベンチャー・キャピタリストは2013年第2四半期に67億ドル(913件)を投資したことが明らかになった。これは前期比で投資額としては12%、件数としては2%の増加となる(2013年第1四半期は896案件に60億ドルが投資された)。インターネット部門とバイオテクノロジー部門への投資が、2013年第2四半期に金額、件数ともに増加した。また、ベンチャー投資を初めて受けた企業と初期段階の投資を受けた企業への投資額も2013年第2四半期に増加した。NVCAの社長は、「状況は、情報技術がベンチャー投資を牽引し、他部門を圧倒した1990年代に似ているが、問題はここからどこへ進むかである」と述べている。 PricewaterhouseCoopers “DOLLARS INVESTED BY VENTURE CAPITALISTS RISE 12 PERCENT IN Q2 2013, ACCORDING TO THE MONEYTREE REPORT” (7/19/13)

新規ビジネス創出は2011年に回復するものの、住宅価格の急落が急速な回復の支障に

カウフマン財団(Kauffman Foundation)が国勢調査局(U.S. Census Bureau)による最新の「ビジネス・ダイナミクス統計(Business Dynamics Statistics: BDS)」報告を基に作成した報告書「ビジネス創出の復活(The Return of Business Creation)」によれば、新規ビジネスの創出は2011年に5年ぶりに上昇し、ここ約10年間で最大の上昇率を記録したという。報告書は、2011年に設立された、従業員が1~4名の新規ビジネスと同5~9名の新規ビジネス(アントレプレナーシップに最も近い状況)について調査したものである。ただし、新規ビジネスの復活は朗報であるものの、その回復率は近年の不況後の回復ペースよりも遅れているという。一方、カウフマン財団がBDSの2011年のデータを使って作成した報告書「大不況後の停滞した雇用創出と成長:住宅価格がその要因か?(Anemic Job Creation and Growth in the Aftermath of the Great Recession: Are Home Prices to Blame?)」は、住宅価格の下落と新規企業の雇用創出の関係について分析を試みており、不況時に住宅市場崩壊の影響を最も強く受けた州において、ベンチャー企業創出の不振度が高いことが示されている。 Kauffman Foundation “New Business Creation Rebounded in 2011 for First Time In Five Years, but Housing Price Shocks May Have Hindered a Rapid Recovery” (7/31/13)

内務省、連邦水域における再生可能エネルギー・プロジェクト向け競争的リース・セールを初めて実施

内務省(Department of Interior)のサリー・ジュエル長官(Sally Jewell)と海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)のトミー・ビュードロー局長(Tommy P. Beaudreau)は7月31日、連邦水域における再生可能エネルギー向けのリース・セールについて初の競売を実施した。ロードアイランド州及びマサチューセッツ州の海岸沖16万4,750エーカーを風力エネルギー・エリア(Wind Energy Area)としてリース・セールする2件の競売が行われ、ディープウォーター・ウィンド・ニューイングランド社(Deepwater Wind New England, OOC)がその暫定落札企業となった。同エリアの風力発電施設が完成した場合、合計で100万世帯以上分の発電能力を有する可能性がある。内務省とBOEMは風力エネルギー開発向けの第2回リース・セール競売(バージニア州の海岸沖約11万2,800エーカー)を9月4日に予定している他、今年後半及び2014年に新たな競売計画を発表する予定である。 Department of Interior “Interior Holds First-Ever Competitive Lease Sale for Renewable Energy in Federal Waters” (7/31/13)

経済諮問委員会とエネルギー省、自然災害時における電力グリッドの対応力に関する報告書を発表

大統領府の経済諮問委員会(Council of Economic Advisers: CEA)とエネルギー省(Department of Energy)は8月12日、国内の電力グリッドを自然災害時に発生した停電から守る最善の方法について評価した報告書「天候による停電に対する電力グリッドの対応力を強化することの経済的恩恵(Economic Benefits of Increasing Electric Grid Resilience to Weather Outages)」を発表した。報告書は2003~2012年に発生した厳しい天候がもたらした停電の影響の分析を行っており、そのファインディングによれば、①天候関連の停電は米国経済に年間平均180~330億ドルのコストをもたらしたと試算される、②天候による停電で少なくとも5万人に影響を及ぼした事例は約679件発生しており、グリッドの老朽化によって米国民は天候による停電被害を受けやすい状態になっている、などが挙げられている。報告書はまた、電力グリッドに関して部門横断型の投資を強化することや、停電防止につながるグリッド高度化戦略を特定することなどを要請している。 Department of Energy “White House Council of Economic Advisers and Energy Department Release New Report on Resiliency of Electric Grid During Natural Disasters” (8/12/13)

エネルギー省、液化天然ガスの輸出に関して3件目の施設を承認

エネルギー省(Department of Energy)は8月7日、レイク・チャールズ・エクスポーツ社(Lake Charles Exports, LLC)に対して、ルイジアナ州レイク・チャールズにあるレイク・チャールズ・ターミナル(Lake Charles Terminal)から米国と自由貿易協定(Free Trade Agreement: FTA)を締結していない国向けに国内生産された液化天然ガス(liquefied natural gas: LNG)を輸出することを条件付きで承認したと発表した。同社は2011年7月22日に、同ターミナルからFTA締結国にLNGを輸出する許可を取得している。エネルギー省がFTA締結国以外の国へのLNG輸出を初めて承認したのは2011年で、今回のレイク・チャールズ・エクスポーツ社は3社目となる。 Department of Energy “Energy Department Authorizes Third Proposed Facility to Export Liquefied Natural Gas” (8/7/13)

米国企業が産業インターネットに関するコンソーシアムを形成へ

AT&T社やシスコ・システムズ社(Cisco Systems)、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric: GE)など約10社は、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の代表と協力し、いわゆる「産業インターネット(Industrial Internet)」を推進するコンソーシアムの形成に取り組んでいる。目標は、自動車や製造、医療ケア、軍など広範な産業で機能するオープンな産業基準の構造的枠組みを定義することで、コンソーシアムは、1年以内に枠組みの初期草案を作成し、テストベッドを実施することを狙いとしている。コンソーシアム形成に関心を持つ企業がNISTに歩み寄ったのは昨年12月で、今年3月には両者の間で会合が開かれ、コンソーシアムの枠組みによって対処可能な案件について話し合いが行われた。 EE Times “US Consortium Forming on Industrial Internet” (8/7/13)

国立再生可能エネルギー研究所、ソーラー発電プラントに必要とされる土地面積に関する報告書を発表

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、既存のソーラー発電施設から得た実際の土地利用情報に基づき、ソーラー発電施設に必要とされる土地面積に関する報告書を発表した。その報告書「米国におけるソーラー発電プラントに必要とされる土地利用(Land-use Requirements for Solar Power Plants in the United States)」のファインディングでは、①年間1ギガワット時を発電する大型のfixed tilt PV(固定傾斜型の太陽光発電)プラントの場合、平均2.8エーカーの土地が必要、②年間1ギガワット時を発電する小型のsingle-axis PV(単軸の太陽光発電)システムの場合、平均2.9エーカーの土地が必要(プロジェクト領域内で未使用の土地も含めると平均3.8エーカー)、などが挙げられている。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Report Firms Up Land-Use Requirements of Solar” (7/30/13)

EPA、2013年の再生可能燃料基準(RFS)最終版を決定

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は8月7日、業者等を対象に再生可能燃料の量的義務付けを定める再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)の2013年最終版を決定した。それによれば、2013年には全体で合計165億5,000万ガロンの再生可能燃料が米国燃料供給に混合されるよう義務付けられている(割合としては9.74%の混合)。具体的には、バイオマス・ベースのディーゼルは12億8,000万ガロン、先端バイオ燃料が27億5,000万ガロン、セルロース系バイオ燃料は600万ガロンの利用が義務付けられた。セルロース系バイオ燃料の義務付け量は、提案されていた1,400万ガロンから600万ガロンに大幅減少されたが、その他は提案水準となっている。EPAはまた、2014年のRFSについては「E10エタノール混合の壁(E10 ethanol blend wall:エタノール混合ガソリンの割合が現在最も一般的となっている10%に留まっている限り、エタノールの利用量は飽和状態に近いという問題)」に配慮し、大幅削減を検討するとしている。 Renewable Energy World.com “EPA Sets Final 2013 US Renewable Fuel Mandate” (8/7/13)